臨床研究に関するお知らせ
■研究の概要および参加のお願い
COVID-19による感染症は、高齢者や合併症を有する人に感染した場合に重症化リスクが高いことが報告されています。そのため、重症化リスクを有する集団やその周囲の人々にクラスターが発生しないよう感染対策を行うことが、重要な社会的課題と考えられます。このたび新宿区により、同区内の障害福祉サービス事業所・介護サービス事業所に勤務するサービスおよび介護等の従事者を対象に、新型コロナウイルスに対する唾液PCR検査が実施されます。このPCR検査の実施については、新型コロナウィルス検査センター株式会社(千葉県市川市)が、また全体の統括や検査体制の整備については国立研究開発法人 国立国際医療研究センター (NCGM)が事業を委託されています。
NCGMは新宿区より、本事業の実施に際し、症状のない方を対象とした新型コロナウィルスの唾液PCR検査の体制整備方法とその検査結果について臨床研究として検討することの承諾を得ています。つきましては、本事業で唾液PCR検査を受けられる方に、研究対象として参加していただくことをお願いいたします。なお、研究への参加を希望されない方については、下記のお問い合わせ先までご連絡いただければ不参加といたします。不参加の方であってもPCR検査は受けることができ、またいかなる不利益も受けることはありませんので遠慮なくご連絡ください。なお、参加を希望されない場合は、管理番号(検体ID)をお知らせください。
ただし、検査を受けられた後には、個人を識別できない形式での対象者又は本件被検者に関する情報若しくは本件検査データのうち、既に研究調査に使用されているものについては、取り消すことができないことがありますのでご了承ください。
■研究の概要および参加のお願い
本研究では、上記の検査を実施される対象者について、各事業所および新宿区よりNCGMに、データセンターを介して個人を特定できない形(匿名化)で提供される唾液検体の新型コロナウイルスPCR検査結果データおよび対象者の業務内容、勤務日数、年齢、性別、新型コロナワクチン接種回数等の情報、また唾液PCR検査陽性の方のNCGM受診結果データ(変異株の感染と種類)から、無症候者(症状のない方)の新型コロナウィルス感染クラスターのスクリーニングの有用性や検査体制の妥当性などについて解析を行います。また、新型コロナウイルス感染管理における行政、事業所(対象機関)、検査機関、医療機関との連携方法や体制の妥当性についても検討します。
■研究期間
倫理審査委員会承認後~2024年3月31日■研究の対象となる方
新宿区の事業「障害福祉サービス事業所・介護サービス事業所の職員に対する新型コロナウイルスPCR検査」による検査を受けた方■研究に用いる情報の種類
PCR検査結果データおよび対象者の業務内容、勤務日数、年齢、性別、新型コロナワクチン接種回数等の情報、およびNCGM受診結果データ(変異株の感染と種類)を研究に使用させていただきます。また、検査後に無記名でのアンケート等を実施する可能性があり、このデータも使用いたします。使用に際しては、政府が定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に則って個人情報を厳重に保護し、研究中は個人を特定できるデータは扱わず、また研究結果の発表に際しても、個人が決して特定されない形で行います。■利益相反について
本研究は新宿区とNCGMの事業委受託契約に基づき実施されます。本研究全体において生じる利益相反及び研究者個人の利益相反は、NCGM利益相反マネジメント委員会に事前に申告し、審査結果に即して適切に管理・公表します。また、研究資金の運用及び実施体制については上記契約の締結により、その透明性・適切性を確保します。研究開始後も利益相反状態に変更があった場合には再申告を行い、継続して管理されます。
■研究計画書等の入手・閲覧方法・手続き等
ご希望により、この研究に参加された方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただいたり文書でお渡ししたりすることが可能です。ご希望される方は、下記のお問合せ先までご連絡ください。■研究代表者
国立研究開発法人国立国際医療研究センター 臨床研究センター長 杉浦 亙■お問い合わせ先
国立研究開発法人国立国際医療研究センター 臨床研究センター 臨床研究推進部 冨田 典子〒162-8655 東京都新宿区戸山1−21−1
電話 03−3202−7181(代表)